
いうことになります。
このような事態においても、なお、最後まで自分でやりとげたいという意地もあるのですが、そういうことにこだわり過ぎて事故を起こすほど馬鹿げたことは無いと思うのです。
既に自分の限界であると素直に認め、能力のある人の指示助言を仰ぐべきです。
そして、「健康管理」についてですが、各自の健康管理は安全維持の重要な一部分を占めていると思います。
人間はみな、自分の連動能力というものを大体のところ把握しており、自分なりの安全圏というものを持っていると思います。
しかし、体調如何ではその能力を十分に発揮できないということを、念頭においておかなければなりません。
このことは、以前体調不良のままタンクの検査に潜った時に思い知らされました。
体調不良とはいっても単に前の日に眠れなかっただけのことなので、気合いで押して行けとばかりに入ったまではよかったのですが、視力の低下が激しく、いつまで経っても点のような視界しか開けてこず、動くに動けなかったという経験でした。
普通では考えられない事故というものは、こういうところで発生するものです。
また、共同作業中に一人の身に異変が起これば、他人の足手まといになり、グループ全体の能力を落とす結果ともなります。
健康管理は、基本的には個人の日常生活の問題なので、他人からとやかく言われることが少ないだけに、各自が責任を持って実施する必要があります。
最後に「整理整頓」についてですが、整理整頓というものは、普通は美点の面から強調されますが、これは安全面からも非常に重要であると思います。
緊急時にストアの中をひっかき回したあげく、やっと必要なものを捜しだす、というようなことがあってはならず、だれもがしかるべき場所に行げば、迷わず見つけられる状態にしておかなければなりません。
安全装具、安全工具を例とすれば、それがいつでも使える状態にあり、また、抵抗なく所持して行けるような判り易い場所に置いてあることが、その使用励行にも使えるはずです。
整理整頓というものは、なにも年に一度の大掃除のように大々的にやるようなものではなくて、普段から使っ
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